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21日の話の続き。長くなりそうなので省略形に。っていうかもはや株とあんまり関係ないことばかり書いている気がするのだが。
日経平均のデータを取り込んでシャノンの魔物を検証してみた。データは19980106-20080516の日足データを使用した。元手は100万円。条件はオリジナルのシャノンの魔物とはちょっと違う(データの問題)ので以下にまとめる。ただ、このモデルは結構現実から見ると緩い条件なので、これである程度大きい利益が上がるようでないと厳しいかなーと思っている。
オリジナルの場合はポートフォリオを見直すのは正午なんだけど、そこはまあ本質的な差異にはならないだろうけど。単元を無視できるというのはかなり甘い仮定になるんだけど(単元があるとちょうど50%にはできないから)、これがあった方が計算が楽なんだよね。まあ緩和問題と考えれば良いんじゃないかと。そもそも日経平均の先物とかETFとかじゃなく、日経平均そのものを買えるという仮定がおかしいと言えばおかしいのだし。
で、結果が以下の通り。
10% : 1019235 25% : 1038478 30% : 1042229 35% : 1044612 40% : 1045624 45% : 1045268 50% : 1043529 60% : 1035962 75% : 1014638 80% : 1004973 90% : 982030.5 100% : 954560.4
左側のパーセンテージは再配分時に総資金の何パーセントを株にするかという値。計算過程での丸め誤差とかは特に考えてなかったので100円台より下はあんまり信用しない方が良いかも。ちなみに100%が減ってるところからもわかるように、この期間の市場平均は-4.5%くらいになってる。とりあえず10年でいいかーとかって適当に期間を選んだわりには開始と終了で株価がそんなに変わってないんだよね。チャートを見ると、ちょうどITバブルが始まる前なんだね、これ。92年くらいから97年くらいまではボックスになってる感じなので、ここをデータに含めるとまた違った結果になってくるのかも。
配分割合をいろいろ弄ってみた(←いちいち内部の変数書き換えてコンパイルし直してた)んだけど、シャノン推奨値である50%よりやや下の方がパフォーマンスが良いみたい。これはこの期間が微妙に下落相場だったからなのかも。一番成績が良かったのが40%前後の配分で、これが+4.5%くらい。市場平均が-4.5%くらいだったことを考えると対市場平均で+9%となるわけだ。まあ成績としてはまずまずなんじゃないかな。手数料考えるとマイナスな気はするけど。1日1取引で100円の手数料としても20万以上かかることになるからなあ。いや、再配分の回数を減らせばあるいは。
ところで俺が本で読んだところだと、このルールは簡単に1万倍とかになるって話だったのに、実験してみると高々数パーセントですよ。なんだかんだでアメリカの株価はずっと右肩上がりだったわけだし、アメリカ発の必勝法なんかあてにならんのかなー。本に載ってたのは、株価の方も$1から始まって$0.01を割ったり$100近くまであがったりとかしてたので、上昇率が数パーセントだったというのは単に変動が小さいせいというのも考えられるか。
ついでに集計してみたんだけど、この10年の日経平均は上昇した日が1283日、下落した日が1266日あって、1日の最大上昇/下落率はそれぞれ7.489%/-6.979%。個別に見てると上昇してる分の方が多いんだよね。まあ下がるときは下がる前の値段を基準に下落率を出すから、上昇率の方が高くないと話にならないはずなんだけど。
さて、じゃあ次は日経平均じゃない(実際に買える)銘柄についてなんか考えてみるか。どこかに必勝法落ちてないかなあ。