最終兵器彼女

うむ。期待通りというか期待以上の出来で大変満足でした。しかしセカイ系かよ……って考えてみれば漫画からそうね。最後が含みを持たせたハッピーエンド風というのが予測できたとは言えあれだ。あれ。
俺が最終兵器彼女で好きなシーンは*全部*カットされてるのでそりゃ評価が高いわけもなく。チセが壊れるところとか、最後の学園祭とか、テツの死に様とかいろいろ。全体的に詰め込みすぎなのかなーと言う印象がある。シュウジはチセだけが大事だと言うが、それはそこまでのいろんな葛藤とかの積み上げがあって生きてくるセリフであって、それがちゃんと表現されてないので薄っぺらい感じ。シュウジの心の葛藤が全然描かれてないんだよな。原作はわりとシュウジ視点になってるのに、映画だと誰視点なんだかいまいわかりにくい。状況を描写していくだけじゃあなんともなあ。
主要キャラ周りの話。テツの死に様があんまりだった。敵の勢力圏内で敵兵につっこんでいって死ぬとかそれってただの馬鹿なんじゃね。まあテツ自体あんまり魅力あるキャラとして描かれなかったので、監督的にはそんな程度の扱いだったのか。アツシは自衛隊に志願するわーって言うシーンはあったものの以後フォローなし。アケミは(怪我の状態が)あんまり死にそうにない感じ(を俺は受けた。でも漫画だとちゃんと死にそうなシーンなんだが)から突然死んだ。とか。あとチセの平気の部分がプラスチックぽいとか。
ラストの砂漠の真ん中にチセの残骸ってシーンは何となくだが怒首領蜂大往生っぽい感じ。


ちなみに観客は我々の他1人だった。いっそ貸し切り状態ならツッコミを入れながら見ることもできたというのに。