ファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡

一応2周してとりあえず終わらせた気になったので感想なんぞまとめてみたいと思う。これまでのシリーズはサテラビューのを除いて全部やったし、今作はハード、マニアックで2周した。そんな視点で。
まずSLG部分。非常にゲームのバランスが良かったと思う。これまでのシリーズでは1,2人の最強キャラによって後半は力押しできると言うことが多く、敵キャラの弱さが不満だった。今作では終盤自軍キャラは非常に強いと言う感覚は残しつつ、敵キャラが強く少数精鋭による力押しとは行きづらい展開となった。具体的には育てきったキャラでも反撃だけで敵が倒せない、騎兵1集団全員に攻撃されるとやられかねない、敵の素早さの高そうな兵種がちゃんと素早い(自軍主力級でもしばしば2回攻撃される)などなど。敵のドラゴンが強かったのも良い。
新要素とか。体当たりシステムは歩兵を使う動機付けとなりうるものだったと思う・・・いや微妙だなー。アイディアは面白いんだけど、実際にあんまり活用できなかったかなー。体格の制約が思った以上に大きかった感じ。スキル制の復活もまあ悪くはなかったんだけど、特に習得させる気になるスキルがないと言うか、あんまり組み合わせてどうこうと言う感じにならないんだよね。あとスキルと言えば、アイクの天空が強すぎる。これは後半の救済措置としてこうなってるのかもしれないけど、さすがにこれはバランスを著しく崩すものだと思う。まあマニアック26章で頼ったんだけど。対ラスボス戦とか、これをつけるのが前提になってる感があるのもちょっと不満かな。まあなくても倒せるんだけども、それは単純にだるいんだよね。ボーナス経験値は闘技場廃止の代替措置なのかな。むしろ「詰み」を防ぐためのものか。パラメータ調整にも使えるしね。結構アリなんじゃないかと思った。まあ2週目最終章で3000くらい余らせてたわけだけども。
グラフィックはあんまり評価できない。特に切り替え戦闘。まあこれまでも序盤が終わることにはマップ戦闘に切り替えてたわけだけど、今回は特に早かった。せっかく切り替え戦闘なのに命中率とかのパラメータが出ないのが大きな不満。あとはいつも通り時間がかかること。いや今回はいつも以上に時間がかかってるような気がした。それはだるい。マップ戦闘はキャラがちゃんと動いていて結構良い。武器を持ち変えるとちゃんとマップ上のキャラの武器が持ち変わったりとか(でもたぶん反映されるのは種類だけ)。マップが3Dになったのは別にどうでも良いんだけど、屋内マップが箱庭っぽい感じになったのは正直ちょっと微妙。あと壁の陰とかでユニットが微妙に見づらいことも。距離感とか平行感覚(←間違えてるわけではない)とかが若干狂う感じがするのもちょっと嫌な感じなんだけど、まあオウガほどじゃないしよしとしよう。
シナリオ。今回は主人公が王族じゃないとか主人公の名前にラ行の文字がないとかちょっと新しい。じゃなくて。大局的に見るとなんかいろいろ消化不良。竜族の国の人たちとか本当にちょろっと出てきただけで後半はもう全然陰も形も見えなかったし。それは続編で何とかするんでしょうとか言っておく。支援の会話がちゃんとキャラの背景を掘り下げる感じになっていたのは好印象。まあでも全部見るのはだるくてしょうがないんだけど。局所的には、要塞攻めで敵の方が戦力が多いのに、作戦会議でとにかく正面から突撃するしかないしか言わない指揮官とそれを支持する参謀はどうかと思った。まったく誰が苦労すると思ってるんだ。


と、まあいろいろ不満もあるけどゲームとしては非常に面白かった。ノーマルの難易度は初心者の人でも十分楽しめるようだし、指南コマンドがうっとうしくないチュートリアルを実現してる気がするとかで初心者の人にもわりとオススメ。しばらくWORD部屋に置いておくんで誰かやらないかなあ。まあ40時間くらいはかかるけど。いや、リセットすることを考えると最大その倍くらいかかるかもしんないな。
あーあとamazonのレビュー見て思ったんだけど、みんな聖戦の系譜好きすぎだから。